こんな卑劣な人だったなんて…。
愛人募集掲示板で知り合った、30代の人。
一度、肉体関係を持てば、その後、生活の面倒を見ると言ってくれたのです。
家賃はもちろんのこと、光熱費や食費などの面倒も、総て出すと言い切ってくれた人でした。
彼氏でもない人と大人の関係を持ったのは、今回が初めて。
気に入ってもらえるために、それなりにエッチの演技なんかもしちゃって…。
それなのに、関係を持った後に完璧に、音信不通に…。
やり逃げなんて、卑劣すぎです。
一人暮らしの夢が叶うと、希望を膨らませていた分、失望がとても大きく私を包み込みました。
それでも、愛人が欲しい気持ちに変わりはありません。
ちゃんとした人と出会う方法を知りたい、こんなことばかり考えるようになってしまいました。
ふとしたきっかけで、私の耳にも友達の1人の噂話が届きました。
一人暮らしをしている、三堀未莉には、愛人がいて、多くのお金をもらっているという噂です。
この話が本当なら、彼女からなにか教えてもらえるのではないか?
私は思ってしまったのでした。
2人きりになるチャンスを逃すことはできません。
未莉とランチの時、思い切って聞いてみたのです。
「ああ、みんなそんな噂しているみたいだね」
綺麗な顔を歪ませることなく、未莉は言いました。
「それ、噂話だけ?」
「実は、そうじゃないの」
「やっぱり…いたんだ…未莉は美人だもんね…」
「その人からは、家賃とか光熱費を完璧に支払ってもらっていてね」
「それ、本当に?そんな凄いお金出してくれるの?」
「うん、それとは別に、お手当を20万円毎月もらっているの」
信じられないほどの金額が、愛人から受け取れていたのでした。
一番気になる部分を、聞いてみました。
「定期的に、エッチを?」
「エッチ?そんなのしてない」
「ええっ」
驚くのは私の方でした。
「私と、お金を支援してくれる人の関係なんだけど、その大半が食事デートなんだよ」
未莉に言われ仰天するばかりでした。